2022年04月27日 [リフォーム 家具修理]
スタッキングスツール修理&カバー製作
特注家具
スタッキングスツールの脚部が壊れてしまったため修理と座面部分につけるカバーを2種類製作しました。足元にある赤いものがもう一つのカバーです。
以上解説でした。
修理の写真とブログは珍しいです。いつぶりかわかりませんが。椅子の張りかえ自体は毎月けっこうやっているので写真はあるのですが、解説で何を書けば良いやらわからないのでほとんどが解説が無いんですよね。
今回もやはり書くことがあまりないのですが、この写真はちょっと打合せ中のもので書きたいことがあったので載せてみました。
一つは「派手な柄に張りかえるのってどうなの?」という質問。
まあこれはお好みなのですが、私は見た目に反して派手好きなので放っておくと派手なものを薦めがちではあります。既製品の場合は最大公約数の柄と色でまとめるため無難なものが基本かと思いますけど。コーディネーターの考え方次第ですが、部屋のコーディネートで考えても椅子のデザインが最初の方で座面の色は最後の方が多いので、まあそうなりますね。とはいえコーディネーターにはカーテンや椅子の張地から決めていく人も多いです。
張り替えのする場合、生地が座っている時の摩擦で破けて、中のウレタンが体から出る汗などで加水分解して腐ってる場合がほとんどです。あとは木の下地もついでに腐ってる場合もありますけど。
家自体は大きく変わってはいない場合が多いので張替えするときは同じ柄というのはかなりアリ。
ただ何となく見慣れて飽きるというのも理解できるんですよね。派手な柄も時間経てば見慣れてはくるんですが。
「何年かしたらなんでこの時こんな柄にしたんだろうとか思うかもしれない」と思って、やっぱり前回と同じ柄でとするならもちろんいいと思います。
派手にして失敗した経験はあると思うので居住者が2人以上いると派手な柄は争いを生むかもしれません。でもその時は決定した人が派手な柄がぴったりだと思ってたんだからしょうがないんですよね。私の場合は自分の感情のバックアップと思ってその時の選択をけっこう微笑ましくは感じてます。なので懲りずに派手目をおすすめしています。
もう一つは「椅子は名作椅子の方がいい椅子なの?」という質問。
実は私はあんまり椅子に詳しくはないのでいまいち答えが出せないのです。もちろんある程度の知識はありますが。
たとえば今回の写真の椅子はブルーノタウトの弟子の剣持勇がデザインしたスタッキングスツール202。タウトはナチス時代の人なのでこのスツールも半世紀以上前にデザインされたもので間違いなく名作スツールです。いろいろなメーカーから同じようなデザインはよく見ますし。ちなみにスタッキングスツールで一番有名なのではスツール60かなと思います。イッタラでも有名なアアルトのデザインです。
椅子は座るものなので50万円なり100万の椅子とかも遠慮なく座ったりもするのですが違いはあんまりわからないですね。
素材の高額さやステッチの難しさ、内部のウレタンやスプリングとかはややわかるんですが。
ただ椅子修理の時に「この椅子すごい気にいってるんだけどもう売ってないし色々家具屋さんまわったけど気に入ったものなかったので修理するしかない」というのは本当によくありますし、デザイナーはわかりませんがそういうのはいい椅子だなとは思います。椅子選びは難しいですね。